カメラ選び #2

うす毛   2021年4月19日   カメラ選び #2 はコメントを受け付けていません

前回の記事でFUJIFILM X-T4購入に固まりつつあったのだが、やはりまだ迷いがある。

フルサイズが捨てがたい

そういったことから、またぐるぐるぐるぐる、あーでもないこーでもないを繰り返していく中でひらめいた。Nikonのフルサイズ一眼レフ機であれば、レンズ資産のおよそ半分は活かせるのではないだろうか。ちなみに私が所有しているレンズは以下の5点だ。

  1. AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8G
  2. AF-S DX NIKKOR 18-140mm f/3.5-5.6G ED VR
  3. AF-S NIKKOR 85mm f/1.8G
  4. AT-X 11-20 PRO DX(トキナー)
  5. 150-600mm F5-6.3 DG OS HSM | Contemporary(シグマ)

85mm単焦点レンズとシグマの超望遠レンズならフルサイズ機に利用できるし、D5300は35mm単焦点レンズを装着しておけば2台持ちのメリットは出せそうだと考えた。

マイクロフォーサーズという選択肢

Nikonのフルサイズ一眼レフ機で候補に挙がるのは下記の2機種だ。

  1. D850
  2. D780

世の中には同じようなことで悩む方は多いようで、下の価格ドットコムでも同じお悩みがあった。

このやり取りを見ている感じだと、D850を選べば間違いはなさそうだ。よし、D850を候補に入れよう。少しお高いがレンズは活かせる。重さは案外、苦にならないかもしれない。念願のフルサイズ、より一層、撮影の腕は試されるかもしれないが、試行錯誤していく中で上達するだろう。そしてNikonはもう、フルサイズ一眼レフ機を出さないかもしれない。

そうした中で、何かの拍子にオリンパス OM-D E-M1Xが目に止まった。マイクロフォーサーズ機だ。マイクロフォーサーズなのにバッテリーグリップ一体型、重さはバッテリーなどを含めて1kg弱。小型軽量を謳うマイクロフォーサーズなのにこの重量。こいつはすごい、なかなか攻めたモデルだ。なんだか興味が湧いてきた。

調べてみると、E-M1Xと近しい性能を備えたOM-D E-M1 Mark IIIというモデルがあるようだ。バッテリーなどを含めて580g、マイクロフォーサーズとしては大きいのかもしれないが、D5300の530gと比べて軽さに遜色はない。なによりすごいのが、レンズを含めた全体構成としての重量だ。

  • M.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8との組み合わせ:580g+137g=717g(D5300&DX 35mmは730g)
  • M.ZUIKO DIGITAL ED 14-150mm F4.0-5.6 IIとの組み合わせ:580g+285g=865g(D5300&DX 18-140mmは1020g)
    焦点距離やF値が多少異なるので単純比較はできないが、それでも軽い
  • M.ZUIKO DIGITAL ED 75-300mm F4.8-6.7 IIとの組み合わせ:580g+423g=1003g(D5300&SIGMA 150-600mmは2460g)
    こちらも焦点距離やF値、対応センサーサイズが異なるので単純比較できないが、E-M1 Mark IIIとレンズをワンセット余分に追加できるほど軽い構成だ
  • M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 ISとの組み合わせ:580g+1120g=1700g(D5300&SIGMA 150-600mmは2460g)
    SIGMAにより近いレンズがあったので上記を訂正。それでもボディ1台分は軽い。

すごい。D5300は入門機ゆえに軽いが、E-M1 Mark IIIはプロフェッショナル機だ。それなのに軽いのだ。そして画質についてはPHOTOHITOで作例を拝見する限り、ウェブで鑑賞したりL判や2L判、四切サイズでプリントアウトしても問題なさそうだ。スペック的にかなり惹かれる存在ということは間違いない。

やはりフルサイズは断念

あれこれネットから得られる情報だけで判断していてもしょうがない。そう思って改めて量販店を訪れて実機に触れてみた。

まずはD850。候補から外れた。分かってはいたが、携帯性がよくないことから購入してもすぐに使わなくなるであろうことは容易に想像できた。ちなみにD500も触ってみた。こちらも改めて選択外だと感じた。理由はD850と同じだ。

次にE-M1X。ずしりと重い。装着していたレンズはどれだったのだろう。ズームレンズっぽかったのでおそらく『M.ZUIKO DIGITAL ED 14-150mm F4.0-5.6 II』だったと思う。997g+285g=1282gなので、なかなかの重量だ。バッテリーグリップ一体型という点は興味を惹くが、重さという点で見るとD850の1005gとあまり変わらない。レンズと組み合わせるとE-M1Xの方が軽くなるだろうが、結局また迷ってしまいそうだ。

そしてE-M1 Mark III。軽い!装着していたレンズは『M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO』だった。580g+382g=962g。D5300だと『AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR』との組み合わせがレンズ性能的にも同程度と思われるが、そうなると重さは530g+1070g=1600gとなり、D5300の軽さはスポイルされてしまう。
軽さも良かったがその他も良かった。まずグリップが握りやすい。そしてボタン配置も使いやすい。唯一の不満はジョイスティックの位置だ。もう少し上に配置されていれば、親指をあまり動かさずに済んだだろう。

単純に重さやレンズの組み合わせだけでカメラの性能評価や選択基準にできないと思うが、軽くて携帯性に優れていて、それでいてカメラを操作している感じが損なわれないというのは、自分にとって最も重視したいポイントなのだ。そういったことから、オリンパス O-MD E-M1 Mark IIIは、これまでに試した他の機種以上に惹かれた。

冒頭にも書いたが、前回の記事で購入確実視されていたFUJIFILM X-T4、今回の訪問では充電済みの状態だったのでいろいろ操作した。その上で、以下の不満点があり購入を見送ることにした。

  1. 他の候補に比べてグリップが浅くて握りづらい
  2. ジョイスティックの位置が遠くて使いづらい
  3. やっぱり上部のシャッターダイヤルとISOダイヤルがよくわからない

現時点での購入最有力候補はO-MD E-M1 Mark IIIになったことは言うまでもない。